新現代を斬る・斜陽篇

政治と宗教のFC2版「余震と雑感」専門の雑文ブログです

八日目の蝉・劇場版

  職場の人から勧められてスマートフォンで「八日目の蝉」という映画を観ました。大震災直後にも関らず高評と受賞を総ナメにした傑作らしいです。震災前から現在まで貧乏暇なしでやって来ましたからこんな映画も原作もあるなんて全く知りませんでしたw まず芸能プロとしてホリプロ田辺エージェンシーケイダッシュ各社さんの系列がある、ということですね。それで私は以前からこの永作博美さんという女優さんが何となく好きではいましたが、現在に至るまで一本の作品も観たことはなかったのです。アマゾンレビューくずれのような相を呈してきたこのブログが私は好きなのですが、その内FC2の方に一括してまとめたいと思います。

 

  感想。①映画関係者には申し訳ないがこれは最初から最後まで永作博美(敢えて敬称略!)の記念碑的ポートレイトです。台詞の少ない彼女の笑った顔、泣いた顔、小豆島の燦然たる自然の煌き、その可憐な元気、もう他には何も要りませんw ああ永作さんの子供になりたい、ママ、ママ~!てな感じですw 徹頭徹尾冷めた眼でドラマを観て「何だ大したことないじゃん」と思っていましたがエンドロールのトメ、「永作博美」でどっと号泣、もう涙が止まりませんでしたw アコムのCMで充分呆れているのにこれで愛想が尽きました?w もうこれは演技っつーかそれより深い彼女の存在感にもう完全にノックアウトということですね。

 

レ・ミゼラブルのように出来心ゆえの誘拐犯罪から余貴美子さんの率いるミッション系施設・駆け込み修道院みたいなカルトに出会うわけですが、この教祖シスターの言う通り、世間的な尺度からのコインの裏表、A地点からB地点まで移ろうと自分というコインを引っくり返す行為を私は「努力」と呼んでいるわけですが、これは結果を出した人に対して後付けで他者から指摘される事項であり、これは自分の幸せを見つけにくくしてしまいます。オトナになった薫ちゃんが我に還ったからよかったようなものの、出会った頃の小池栄子さんと井上真央さんは世間的な尺度から自分の幸せを模索しており、コインの双極から対極へ移ってばかりなため、どんどん不幸が増していきます。「子供が出来れば幸せだ」というのも同様で、だから子孫に不幸が引き継がれるのです。小豆島へ移ってからは砂の器のように突如終焉がやって来ます。風吹さんは窓際事件簿の椿さんみたいw マルホの麻生さんのポスターはセクシーですねw みんなKOHHYを真似しなくちゃいけない・・・美嘉チャンの主題歌もグッジョブです! まあ幸せを実感するには表面上をいじってもダメで抜本的な改革が必要ということでしょうなw その根本的な何かを充分体現した永作さんの名演でしたw 井上さんと小池さんも安心して観ていられますね。日活=松竹はこんな名作を撮っていたんですねー、この頃は無我夢中で映画どころではなかった・・・というわけで檀れいさんのNHK版も機会があればチェックしてみたいと思います、いつになるやら・・・