新現代を斬る・斜陽篇

政治と宗教のFC2版「余震と雑感」専門の雑文ブログです

ヒットのヒミツ!

昨年「北のカナリアたち」と「ツナグ」を立て続けに観た時に、「レ・ミゼラブル」予告篇の印象が強く、これは是非観なければいけない!と思ったものだ。結果007が後回しになったw この予告篇というものがクセ者でwヒュー・ジャックマンが「全く新しい画期的な方法なんだ! イヤホンを耳に入れて唄う事で感情がこもる、そのピアノ演奏がまたいいんだ!」まるでスピードラーニングか何かのCMのようであるw 外国語学習が好きな人は映画好き、俳優さんもそういう若きスタッフに大勢囲まれて悪い感化を受けたのであろうw プレミア特番の時にもジャックマンのハイな笑い方、ハサウェイの衣装にヤル気を感じたものだが観客動員と高評価に繋がって何よりである。

さて「ツナグ」の感想であるが、いつ樹林さんが桃李くんの股間にタッチするかと最後の方までハラハラしながら観たのであるが、当然そんな映画ではなかったw 東京タワーのような展開になる中、仲代さんが笑点のようないでたちでテーマに関わる場面を演じます。まずこの映画のヒット要因、よいところは、死者との再会を扱っているのに宗教・オカルト臭さがほとんど無いところ。それが身近な人とのすれ違いと交流というテーマを強調し、メッセージ色や説教臭さもなく、この映画も面白いけれど観易い、眠くならない映画ではありました。とにかく一番よいのは中篇の女子高生役のお2人の熱演ですが、桐谷美玲さんも自然な感じで佐藤隆太さんと釣り合っており、他のレビューで言われるほど演技がどうのという印象はありません。むしろこの脚本・監督はこの日常と死後のつながり、継続性、絆を「ツナグ」というタイトルで表現したかったと考えられるからです。ただ自分にとって桐谷さんはどこまでも「美人のヒミツ!」ですねw

ここから素人の卑見ですがw個人的にはここまでオールスターキャストを揃えたらもっと重厚なお涙頂戴ではないにせよ、深い感動大作ができたんではないの、と思います。ただそこを敢えてライトな感覚、青春映画にしたのがこの「ルーキーズ」の脚本・監督のセンスなので、そこは観客に受け入れられた事は認めます。ただ樹林さんには東京タワーの印象が強烈だったのであのレベルの感動を期待していたのかも知れませんね。仲代・八千草・樹林というベテラン勢と若手有望陣が見事な綱引きを演じ、その絶妙なバランス感が両者の共通項を照らし出し、言葉で言い表せない静かで深い余韻を生んだのだと思います。